国民のエコ意識を与え、エコを実践する行動体質に変える2つの方法

国民のエコ意識を与え、エコを実践する行動体質に変える2つの方法

私たちが快適な生活を送るうえで欠かせないエネルギー。
電気、ガス、水、私たちは絶えずそのエネルギーを消費し続けています。

エネルギー消費のバランスを取るには、省エネと創エネが重要になってきます。
省エネと創エネは国レベルの対策ももちろん重要ですが、解決の根本は「いかに<個人>が省エネと創エネに動き出すか」ということにあります。

お金の話でよく話に挙がるのが「日本国民全員が1円だけ募金すれば、すぐに1億円貯まる」というもの。これは「個人の変化」が足並みを揃えば、大きな変化を作れるということの最も分かりやすい例です。

では、個人が省エネ、創エネをしたくなるような「エコ意識」を高める方法はどのようなものがあるのでしょうか?

今回は、人のエコ意識を変える方法について掘り下げていきたいと思います。

1、省エネ・創エネデータを送付する

住環境計画研究所、オーパワージャパン、北陸電力が共同で実施した経済産業省委託事業「エネルギー使用状況等の情報提供による家庭の省エネルギー行動変容促進効果に関する調査」では省エネに関する興味深い結果が出ていました。

それは、「家庭の電力使用量をA4判両面のデータにしたレポート」を毎月送った家庭はそうでない家庭よりも省エネに改善が見られたというのです。(対象は北陸地域の2万世帯)

このレポートは「ホームエネルギーレポート」と呼ばれ、

・自分の使用電力量
・省エネ上手な家庭の電力使用量
よく似た家庭の電力使用量

が掲載されており、「省エネしている世帯を褒める」「省エネのアドバイスの数を3つに絞り、難易度を下げて、実践しやすくする」などの工夫が散りばめられています。

ヵ月後は0.9%、2ヵ月後は1.2%。住環境計画研究所の平山翔主任研究員によると、このレポート送付を北陸から全国に拡大すれば…

・年間28億~47億kWh
・冷蔵庫1500万~2600万台分の買い替えに値する省エネ量
・住宅用太陽光発電50万~80万件分の発電量
・投資金額1~3兆円の効果に相当

すると指摘しています。

対策を一言で言えば「レポートを作れば、人は省エネをしてくれる」というごくシンプルなものですよね。しかし、その施策が「膨大な数の最新の冷蔵の買い替え」や「大量の太陽光発電の創エネ」に匹敵するのです。

2、エコを実践する方への「心にゆとりを与える

pixta_23957345_xl

1で述べたホームエネルギーレポートの事例からも分かりますが、人に何かを促す時、その人が心に余裕を持つことができる状況にするというのは非常に大事なことです。

つまり、良い対策、良いシステムを作って、良い循環を起こすには、人の良い行動が必須です。結局は人の心が動かなければ、対策とシステムが取り残されたままになります。

良い行動を起こすのは、良い心です。

では、心のゆとり、心の余裕はどこから来るのでしょうか?
心の状況とは、衣食住、経済、人間関係などが様々な要素が複雑に絡み合って、アウトプットされたものになります。

しかし、1つ言えるのは、「無理を強いることなく生活が安定的な状況を作ること」が人の心に余裕を与え、ポジティブな行動を生むということです

お金に余りがあり、心に余裕ができれば、募金をしたり、ご飯を奢ったり、他人にお金を使おうという思考が働きます。朝の出勤時間に余裕があれば、雑にしていたごみの分別をより丁寧する余白ができます。

忙しいとは、「小さく亡くす」と書きますが、日々、忙殺され、小さく死んでいる環境は、小さなエコ意識をかき消すことに繋がります。忙しさを打ち消し、余裕を作る。

本記事では冒頭で「省エネと創エネは国レベルの対策ももちろん重要ですが、解決の根本は「いかに<個人>が省エネと創エネに動き出すか」ということにある」と述べましたが、それは逆説的には…

「個人が省エネと創エネに動き出しやすい心理環境を作る」ために「いかに国が動くか」

ということが言えます。国民の心理面にダイレクトに良い影響を与える政策。

最後に

pixta_24167932_xl

以上、国民のエコ意識を与え、エコを実践する行動体質に変える2つの方法についてお伝えしてきましたが、いかがでしょうか?

そういった意味で、「ホームエネルギーレポートの事例」は、エコの知識を注ぎながら、自分のエコの現状と省エネとの差異をダイレクトかつ分かりやすく知ることができ、さらには、褒めとアドバイスによって行動を奮起する、環境問題解決のお手本と言えるかもしれません。

環境問題とは、まさしく環境の問題。
人の環境に心は付き物です。

環境問題に興味のある方は、環境の知識だけでなく、人の行動を支配する心について学んでみると、面白い発見が見つかるかもしれません。

テクノロジーを駆使しなくても、解決策は意外にシンプルなところにあるかもしれません。しかし、そのシンプルな施策を促すためには、人の心の環境をいかに豊かにするのかというループに直面するでしょう。だからこそ、これからは、より一層、技術と心理の融合が必要になってくるのです。

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

COMMENT ON FACEBOOK