この世はセンサーだらけ?知っておこうセンサーの技術としくみ
センサーは英語にするとsensor。
似た単語にsenseがありますよね。
senseは感覚。
playが「する」、playerが「する人」。
senseが「感覚」なら、sensorを「感覚するもの」。
「感覚する」という言葉が若干おかしいですが、何かを感じ取るのがセンサーということです。
何かとは…音・光・温度・圧力など、この世で感じ取れるありとあらゆるものです。
感じ取ったものを検出して信号に変える装置、それがセンサーなのです。
この世は1兆個のセンサーで溢れている!?
私たちの生活は絶えずどこかで何かしらのセンサーが働いています。
なんと、2023年には、世界で毎年1兆個規模のセンサーを使う社会になると言われています。
世界には約200ヵ国ありますが、1ヵ国当り50億のセンサーを毎年使う計算になります。
iPhoneには15種類のセンサーが組み込まれている
私たちの生活の必需品となっているスマートフォン。その中でも最も馴染みのあるiPhoneの7 Plusには、10種類15個のセンサーが搭載されています。
Touch ID指紋認証センサー
気圧計
3軸ジャイロ
加速度センサー
近接センサー
環境光センサー
イメージセンサー
私たちがiPhoneで様々な機能を堪能することができるのは、センサーがあってのことなんです。
写真撮影で私たちが「手ブレ補正」できるのはセンサーのおかげ
デジタルカメラと言われるものに手ブレ補正機能ありますよね。だから、今の時代は綺麗な写真を撮るのがすごく簡単です。
一昔前なら絶対に考えられませんでした。
この手ブレ補正は、カメラの手のブレをセンサーが検知して、ブレとは反対の方向にカメラを動かすことで、動きがプラマイゼロになり、静止した画像を実現していません。
ゲームセンターはセンサーだらけ
例えば、太鼓の達人。太鼓を叩かれたことを正確に検知するセンサーがあるからこそ、楽譜通りに太鼓を打てているのかが確かめられるわけです。
マリオカートにしても、アクセルを押されたことを検知するセンサーがあるからこそ、画面の中のコースを走ることができます。
センサーの感度が敏感になればなるほど、細かい設定や仮想世界を作り出すことができるのです。
センサーが人工知能へ情報をトスをする
センサーが反応して、人間が行動する。
人間が行動する際に、センサーが反応する。
いたって当たり前の原理ですよね。自動車には様々なセンサーがありますが、操作するのは人間です。
ただし、今、自動運転という言葉が出てきていますよね。
センサーが反応して、人工知能が行動する。
人口知能が行動する際に、センサーが反応する。
そして、センサーの情報が人工知能にストックされ、学習し、さらに精度や使い勝手を上げていく。
人口知能に関しては、「人工知能とは?初めて出も分かる人工知能(AI)の豆知識」でお伝えしています。
人口知能とはそもそもの能力。
センサーとは能力をさらに上げる視野。
どんどん視野を広げることができれば、どんどん広い分野に対応できる能力も育ちます。
つまり、これからの人工知能のクオリティをセンサーも担っているということです。
センサーはメンテナンスを助けてくれる
アメリカの航空機のエンジンを取り扱うゼネラル・エレクトリックは、ジェットエンジンのタービン(ネルギーを有用な機械的動力に変換する回転式の原動機)にセンサーを取り付けて、運行中のデータをつねに取得、分析できるようにし、故障発生が予測可能なサービスを提供。
不具合が起きるタイミングが予測できれば、最適なタイミングで効率よく修理が行えるため、航空機の運休期間を最小限に抑えることができます。
保険料もセンサーで査定!?
自動車にセンサーを設置し、走行距離、運転時間帯、急ブレーキの数、急発進、使用頻度などのデータを取得することができれば、保険に入っている当人が事故を起こすリスクが分かります。
被保険者すべてのデータを取得すれば、どんなデータの状態になっていれば、事故が起きるのかがどんどん明確になります。
これぞまさに、当人に合わせた「保険」という名にふさわしいサービスですよね。
センサーで使った分だけ支払う時代に!?
フランスのタイヤメーカーのミシュランは、タイヤにセンサーを取り付け、車の走行距離を測ることにしました。
そして、走った分だけ利用料を課金するというサービスを実施。
これはいったら、「タイヤを買う」のではなく「タイヤを使う」ことを売っていること。
「商品の所有」ではなく、「商品の使用」をサービスにすることで、買い手と売り手どちらにもメリットを見出すことができます。
センサーが請け負える感覚はどんどん敏感になっている
人間の感覚は五感と言われていますよね。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚。
人間の五感を遥かに超えるセンサーの実現が今、どんどん進んでいます。
例えば、人間の目では暗闇では何も見えませんよね。でも、暗闇ですら「明るい!」と思えるイメージセンサーがあれば、人間から見て劣悪な視覚環境でも、周辺の情報を捉えることができます。
自動車の自動運転だったり、医療の体内カメラだったり、へんぴな場所の救急救命だったり、センサーによって、様々な問題が解決するわけです。
医療分野で活躍が期待されるセンサー
Googleは涙に含まれる糖の値を計測・分析できるコンタクトレンズを開発しています。血糖値が無線でスマートフォンに送られて、現状の血糖値に関して、生活改善のアドバイスが出力されます。
まるで、パーソナルトレーナーのようですよね。
アメリカのプロテウス・デジタル・ヘルスは、患者が服薬したが分かるセンサーが入った抗精神病薬を開発。
病気を治すために適切な服薬ペースが必要な場合、こうしたセンサーがあることで、患者をきちんとマネジメントすることができますよね。
皮膚の表面に触覚のセンサーを付ける人工皮膚なるものもあります。
私たちが日々使っているものにセンサーをつけることができれば、私たちが見通していた情報をセンサーが拾って、私たちの生活を豊かに導いてくれます。
最後に
私たちの成長を育てるのは、私たちのの感覚ですよね。
感覚があるからこそ、感じ取って、学んで、人生を豊かにすることができます。
私たちの感覚を助けてくれるセンサーもまた根本は同じです。
しかし、人間の感覚よりもずっと優れたセンサーが今後もたくさん登場し、時代のシステムに組み込まれていくとなると、また、大きな変化が訪れそうですね。ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。
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