電子化とエコ、デジタル時代のエコについて

電子化とエコ、デジタル時代のエコについて

電子化がエコに与える6つの影響

モバイル、クラウド、ビッグデータ、ソーシャル、IoTなど、社会のあらゆるモノが電子化される。すると、今まで物理的に社会の中に当然と存在していたものが、電子的な存在に代替される。そうしたイメージは出来る方が多いかもしれません。

しかし、電子化・デジタル化は、新しい「エコシステム=生態系」を作り、人間を大きく変容させる可能性を秘めています。以下、電子化・デジタル化が私達の環境に与える影響と言えます。

・ペーパーレス
・ヒューマンレス
・ビッグデータ
・デジタルパートナー
・サイバーテロ
・インプランタブル

これから私たちはデジタルの生態系を創り上げ、生きていく時代に突入します。それでは、上記の電子化がエコに与える6つの影響を1つずつお伝えしていきたいと思います。

ペーパーレス

「電子書籍」といった単語があるように、あらゆる紙媒体は必要や用途に応じて、ペーパーレスになっていきます。

図面等の高画質デジタルデータ化の業務を行う精美堂は、紙の電子化について、以下のように供述しています。

検索の問題になると、断然電子化に勝るものはありません。丁寧正確に作成された電子データであれば、必要な部分だけを的確に探し出すことが出来ます。

電子化するときに、電力、労力、CD作成における石油の消費などを考えれば、単純に比較することが出来ない。

紙が電子になると言えば、聞こえは良いですが、電子化するのに必要なコストや、電子化したものをストックするサーバーの問題などを考えると、デジタルにおけるエコシステムの環境負荷がこれからは問われてくるでしょう。

ヒューマンレス

電子化により、人間が形式的に行っていたものを機械が行うことができるようになります。スマホで注文し、ネットで決済し、自動運転でロボットが商品を運んで来る。そこに人の活動は含まれていません。

しばしば「AIが人間の労働を奪う」と言われていますが、AIといったデジタル・テクノロジーをどのように生かすのか、人間活動は自分の能力よりも、デジタルにおけるシステムやツールを活かすアイデアや行動力が重視されていくかもしれません。

ビッグデータ

あらゆる物事に関する細かい計測ができる社会になります。商品やサービスを売りながら、その商品やサービスに解析のシステムを入れ込み、顧客一人一人の動きを記録する。その記録が集積されることで、新たなサービス開発する大きなヒントが得られる。

今後は、あらゆるものがデータ化され、分析され、様々な改善に生かされていくような環境が出来上がっていくでしょう。

デジタルパートナー

デジタルにおけるメンタルケアの要素が強くなっていくでしょう。aibo、Pepper、VR彼女といったデジタルに愛情を注ぐことが当然になっていくかもしれません。

デジタルの技術が進めば進むほど、機械や仮想空間は現実に近づき、人間の現実体験と類似し、心をのめり込むことができるようになります。

依存的にならずにバランスよく人間の心を豊かになるようなツールになると良いですよね。

サイバーテロ

あらゆることが電子化され、電子化された空間の生態系に価値が帯びていけば、ネガティブな現象も付随してきます。

犯罪における場面も、現実からデジタルのエコシステムへと変わっていくでしょう。デジタル空間は、自然の中に人が過ごすのとは違い、人間が造った専門的なシステムの中で過ごすという構造があります。

専門的なリテラシーの低い方を専門性の高い方が陥れることが容易な空間とも言えます。知識に乏しい方も、直感的に被害を防いでいけるような仕組み作りが求められていくでしょう。

インプランタブル

インプランタブルとは、「体内への埋め込みことができる」という意味です。スマートウォッチと言われるウエアブル端末は「身に付けることができる」デジタルです。

しかし、今後は、チップやカプセルなどを体内に埋め込み、人間の機能を補完するようなデジタル・デバイスが出来上がります。医療の分野では非常に活用できるでしょう。

さらには、脳神経系統と機械・コンピューターを結合する「ブレーン・マシン・インターンフェース(Brain Machine Interface)」というものも生まれています。

脳神経系統と結合したインプランタブル端末が行き着く先は、「人間のサイボーグ化」と言われています。

デジタル化とは、まったく違う人間環境を作るもの

既にスマホやインターネットでも、人間の生き方、心の在り方はだいぶ変わっているような気がしますが、デジタルの生態系である「エコシステム」は、これからどんどん変容していくでしょう。

何が良いのか、それは様々な倫理観があると思いますが、大事なのは、環境と時代に適応しながら、幸福を得ていく努力を試みていくことです。

ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。

<参考記事>
・「デジタル化とエコシステム|Nomura Research Institute」
・「デジタル化の波が押し寄せる日本のIT企業 カギ握るソフト開発とエコシステム形成|IT pro」
・「紙の電子化と温暖化や温室効果ガスの削減 – デジタルデータの問題」
・「デジタル化が加速する社会の課題を富士通とパートナー企業様のデジタル・テクノロジーで解決する[富士通フォーラム2015講演レポート]」
・「世界各国で着々と進む社会のデジタル化。中国のシェアサイクル、スマートポリスを支える技術とは?|EnterpriseZine」
・「デジタル端末は神経と結合、サイボーグ化が進む|日経ビジネス」




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