プロペラ型だけじゃない!風力発電機(風車)5選

プロペラ型だけじゃない!風力発電機(風車)5選

風力発電機は回転軸の方向によって大きく「水平軸風力発電機」と「垂直軸風力発電機」に分けられ、その中でもさらにプロペラ型、オランダ風車型、サボニウス型、ダリウス型、ジャイロミル型などさまざまな種類があります

1、プロペラ型

風力発電で利用される最もポピュラーなタイプと言えるのがプロペラ型。羽根の回転軸が水平になるため水平軸型風車と呼ばれています。

流体力学的には風車の翼の数が少ないほど高速回転するとされています。
ということは、もちろん、1枚羽根や2枚羽根の風力発電も存在します。

ベーシックは3枚の羽のもので、、羽根が風を受けその力で回ります。

プロペラ型のメリットは、発電効率が良く大型化が可能であり、大きな電力の発電が期待できる点です。プロペラは外見的にも自然に馴染むのもポイントです。

発電中に鳥などがブレードにぶつからないように、航空法では赤いランプなどの目印を取り付ければいけないなどと記されています。

ブレードの長さは、世界最長が2012年には75メートル、2014年80メートルと次々と塗り替えられており、大型化の技術も進化し続けています。

大型の風車は山上や海洋上で活躍する役割を担っていくことでしょう。

2、オランダ風車型

20150502-02-02

風車と言えば、オランダですよね。昔からヨーロッパを始めとして粉引き、揚げ水などに利用されてきた風車です。日本ではうどん屋さんで、たまに水が回っている水車を見掛けますよね。

風車小屋に取り付けられた4~6枚羽根を風の力で回して、その力は小屋の内部に設置された揚水ポンプを稼働させたり、穀類の脱穀や製粉処理に使われてきました。製粉処理は水車も同様です。日本のうどん屋さんに水車があるのも納得の機能ですね。

羽根は木製で、障子の格子状のようになっていて、羽根に布を巻いて風を受ける構造になっています
。季節による風向きに対応するために、昔は人力で羽根の向きを変えていました。

観光用の風車もあるぐらい、周りの景観を引き立ててくれます。見た目は抜群です。
回転速度が遅いですが、トルクが大きく、風の力を物理エネルギーに変換する昔ながらの知恵と技術の詰まった風車と言えます。

3、サボニウス型

サボニウス型は、垂直軸型風車の代表格と言える風車で、風車の発明者であるフィンランド人の名前がそのまま由来となっています。

半円筒型の羽根2枚で構成されていて、左右の羽根を互いに遠い円周方向に多少重なり合う部分を残し、ずらして組み合わせたものです。

バケツが垂直に切って、半分になったものがいろんな方向に重なって、風を受ける形になったものです。

メリットは弱い風でも発電可能で、風を切らない構造のため、静寂性が優れていて、設置場所を選ばない、まさにエコな風車です。

プロペラ型と比べると、発電効率は落ちてしまいます。

4、ダリウス型

同じく垂直軸風車としてダリウス形風車があります。これも発明者の名前を採ったものになります。

羽根は2~3枚で、サボニウス型の抗力を利用するのと違って揚力型です。そのため、回転数か非常に大きくなります。

風向に無関係なため方向舵が不必要ですが、停止状態で風から得られるトルク(起動トルク)は極めて小さいため、自力での回転開始が難しいのがデメリットです。

形がスマートで珍しく、美術館にありそうです。まさに、人目を引くことからモニュメントなどに適していて、景観と環境どちらに良い影響を与えてくれるツールとなりそうです。

ただし、施工上の難しさがあり、安全面や安定支持のために、外枠囲みを設ける必要があり、本末転倒な課題を抱えています。

5、ジャイロミル型

ジャイロミル型は、自力で風車飛行機の羽根と同じ断面を持つ垂直翼型の風車です。回転開始が可能となり、回り始めると周速比は高く回転トルクも高く注目度は高い風車となっています。

最後に

以上、今回は風力発電機(風車)の種類を5つご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

風量発電機は、自然風から機械的な回転カヘの風車によるエネルギー変換の過程での損失が一番大きいため、少しでも効率、すなわちパワー係数の高い風車が望まれ、結果、プロペラ型がポピュラーになっています。

現在は、ジャイロミル型とサボニウス型の両方の機能を合わせたトルネード型風力発電機が登場するなど、よりハイブリッドな風力発電が可能になってきています。

今後も風力発電はどんどん開拓されていくことでしょう。
ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。




LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

COMMENT ON FACEBOOK