熱中症のいろいろ。熱中症とは?発症者数、死亡者数、暑さ指数(WBGT)、異常天候早期警戒情報など。
熱中症のいろいろ。熱中症とは?発症者数、死亡者数、暑さ指数(WBGT)、異常天候早期警戒情報など。
そもそも熱中症ってどんな病気?
熱中症は簡単に言うと、暑さが原因で体に疾患が起きることです。水分不足や炎天下の環境にさらされる体熱を逃がすことができずになってしまう症状ですが、具体的には…
・めまいや顔のほてり
・筋肉痛や筋肉のけいれん
・体のだるさや吐き気
・汗のかきかたがおかしい
・体温が高い、皮膚の異常
・呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
・水分補給ができない
などの症状が発生します。最悪の場合は死に至ることはニュースなどの報道でご存知の方も多いと思います。
熱中症ってどれくらいの人が発症しているの?
総務省消防庁が発表したデータを参考すると、2016年8月1日~8月7日の1週間の熱中症搬送人数が6588人(速報値)。
夏は1週間で約6000~7000人ほどが発症するということですね。
熱中症ってどれくらいの人が命を失っているの?
厚生労働省のデータによると、熱中症による死亡数(確定数)は、
2014年 529人
2013年 1077人
2012年 727人
2011年 948人
2010年 1731人
となっています。熱中症というと、スポーツに熱心な小学生・中学生・高校生が患うと考えがちですが、死に至るのはほとんどが高齢者。40歳以上から死亡率が一気に上がります。
ニュースでは「子供を車に置き忘れる」「エアコンなしで留守番させる」ことで、乳児や幼児が命を落としてしまう報道を見かけますが、0歳~4歳の熱中症死亡者数は
2014年 1人
2013年 3人
2012年 0人
2011年 4人
2010年 2人
となっています。高齢者の方の夏をきちんと見守ることのできる環境が大切になります。親の実家とは離れた場所に暮らしている方は、定期的に電話したりすることが重要になります。
熱中症は気温より湿度の高い場所が危ない!
湿度が高い場所では汗が蒸発しにくくなり、身体から空気へ熱を放出する能力が減少してしまいます。
ミストサウナだったり、中華の蒸し焼きだったり、と同じような状況ですよね。湿度が身体と熱に蓋をすると考えましょう。
暑さ指数WBGTとは?
私たちが普段暑さを知る指数で使っているのが「気温」ですよね。
温度計で計測している大気の温度です。
一方、熱中症の危険度を把握する数値として有用と言われる暑さ指数WBGTは
・温度の割合を「1」
・湿度の割合を「7」
・輻射熱の割合を「2」
にして、計測しています。単位は気温と同じ℃です。学校の成績(頭の良さ)を国語のみの100点満点で決めずに、数学10点、国語70点、面接20点で決めましょうみたいなことです。単位はどちらも同じ「点」ですよね。
つまり、熱中症にならないためには、湿度と輻射熱についてきちんと考慮する必要があるということです。
前もって熱中症を防ぐために「異常天候早期警戒情報」をチェックしよう!
気象庁のホームページには「異常天候早期警戒情報」が公表されてあり、気温に対する未来予測が分かるようになっています。さらに、異常天候早期警戒情報は…
・情報発表日の5日後から14日後までを対象
・7日間平均気温が「かなり高い」確率が30%以上の見込みの場合
・7日間平均気温が「かなり低い」確率が30%以上の見込みの場合
・7日間降雪量が「かなり多い」確率が30%以上と見込みの場合
に、警報を発表します。
熱中症が気になる方は、「異常天候早期警戒情報」を随時チェックしておくと良いです。
独断と孤独を避けられる環境に
熱中症の何よりの対策は、水分を摂ること、暑さを凌げる環境に身を置くことですが、それを分かっていても、なおも熱中症になってしまうのは…
独断と孤独の環境下に身を置いているから
です。独りで判断するしかない環境では、イレギュラーに対して感覚が鈍感になってしまい、いつもの調子でやっているうちに、いつの間にか調子が狂うという状況が起こります。
孤独の場合もマイペースを保とうとするため、水分補給も「まぁいいか」や「面倒だし」といった気持ちが働き、摂れる時に摂らずに、苦しい時に「あの時水分補給しておけば良かった」と後悔することになるわけです。
コーチや監督が権威的で独断の裁量でやる場合は本当に危険!
スポーツの際の熱中症対策は本人がきちんと調整する必要がありますが、指導者の強制力が大きいと、「水分を摂りたくても摂れない」といった状況も自然と起こります。
厳しい指導を方針に掲げているコーチや監督や先生方も、積極的に水分を摂っても良いという雰囲気づくりを心掛けるようにしましょう。
最後に
以上、熱中症のいろいろについてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?熱中症対策は「今日は熱いから、対策をする」ということではなく、前持って危機意識を持つことがの大切さがお分かり頂けたと思います。
コミュニティ内で熱中症を防ぐ対策としては、「一人にさせない」ということ、他人が積極的に関わるということが大事になります。
ぜひ、心はホットに、身体は健やかな素晴らしい夏をお過ごし下さい。
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