ベルギーってどんな国?ベルギーが分かる知識集
2016年は日本・ベルギー修好通商航海条約が締結されてから150年目にあたる節目の年。
7月のベルギーの首都ブリュッセルにある世界遺産の広場グランプラスで行われる夏祭り「オメガング」には、日本も招待され、、戦国時代の甲冑(かっちゅう)や打ち掛けをまとった約30人が行進しました。
10月には「日本・ベルギー両国の大学総長/学長による学術会議(アカデミック・ラウンドテーブル)」が早稲田大学にて開催。両国は友好的な盛り上がりを見せています。
さらに、坂本龍一さんはベルギーの映画祭で栄誉賞に輝き、日本人としては初の受賞になりました。
そこで、今回のテーマは「ベルギー」。ベルギーについて様々な観点から掘り下げていきたいと思います。
ベルギーは九州よりも小さい国
ベルギーは、東にドイツ、西に北海、南にフランス、北にオランダ、南東にルクセンブルグから囲まれ、総面積は30,530 km²。
日本の九州の総面積が36,750 km²ですから、ベルギーは九州よりも小さいことになります。
ベルギーは母国語がない!?
母国語をその国独自の言葉と定義すると、ベルギーには「ベルギー語」なるものは存在しません。ベルギーは
・オランダ語(フラマン語、60%)
・フランス語(39%)
・ドイツ語(1%)
の3つが公用語となっています。
欧州連合(EU)本部がベルギーにあることに見る国民性
ベルギーは囲まれているヨーロッパ諸国から、多大な影響を否応無しに受けてきた歴史があります。さらに、昔から隣接する国に小バカにされやすく、ジョーク交じりの冗談を言われることも多いようです。
そんなベルギーは、「周りからの意見にうまく耐え、うまく対応し、その意見をなんとか取りまとめる」技術に長けた国民性を持っています。
ヨーロッパ連合(EU)の本部がベルギーに置かれているのは、ヨーロッパを上手く連ねて帳尻を合わせる本部として、ベルギーがふさわしいからです。また、ベルギーは、欧州のほぼ中央部に位置するので、ヨーロッパ全体で見た時に、交通の要となります。その結果、主要機関の多くがブリュッセルを中心に置かれていることも影響しているでしょう。
周りに囲まれている影響で芯は強く、慎ましく穏やかという国民性は日本の島国の影響による国民性に似た部分を感じます。
ネガティブな要素が強くなると、表に出さずに陰に矛先が向かうのも、日本人に似ているかもしれません。
そういえば、ベルギーワッフルって何?
日本とベルギーの関係を語るうえで外せないのがベルギーワッフル。ベルギーワッフルは1997年に日本でブームを巻き起こしました。
ワッフルは生地を網目の型で挟んで焼き上げたもの。スイーツのイメージがありますが、ベルギーではビールを入れたワッフルもあります。
実は私たちが何気なく食べているワッフルですが、ベルギーには2種類のワッフルがあります。それが、ブリュッセルワッフルとリエージュワッフルです。
ブリュッセルワッフル
・主に長方形
・表面はサクッと
・中はふわふわ
・トッピングをして楽しむ
・カフェで食べる用
リエージュワッフル
・主に円形もしくは楕円形
・固めの記事を押しつぶして焼く
・もっちりしている
・ザラメのようなパールシュガーを含む
・食感がじゃりじゃりとしている
・ワッフル自体の味が濃い
・持ち歩きで食べる
このように楕円形のワッフルもリエージュワッフルと呼ばれます。ワッフルは今でも気軽に購入できる日本でもお馴染みのスイーツになりましたね。
日本とベルギーの国交が開始されたのは1866年(慶応元年)の日白修好通商航海条約締結
日白修好通商航海条約とは、一言にまとめれば、日本とベルギーが「仲良くしていきましょう」と友好的にお互いの関係を保とうと打ち立てた条約です。
1914年、第一次世界大戦でベルギーがドイツ帝国の侵攻を受けた際に、日本は特派員を送り、ベルギー国王アルベール1世に日本刀を献上。さらには、ベルギーの抵抗を紹介する記事を連載し、義援金を募りました。
戦争により途絶えた諸外国との外交関係が復活し、戦後初めて昭和天皇が欧州に訪問することになりましたが、そのきっかけを作ったのは第5代ベルギー国王ボードゥアン1世の招待でした。
また、日韓共催の2002の FIFAワールドカップでは、日本はベルギーと対戦し、2対2の引き分けとなっています。
ベルギーのエコってどうなってるの?
ブリュッセルはヨーロッパでも最も緑が多い都市
ベルギーの首都ブリュッセルは、1人当たり27.7㎡の緑があり、これは東京都の約10倍に匹敵する広さ。
ブリュッセルは広大な緑の公園が密集し、4000haにも広がるソワーニュの森、「絵のような庭」「ラビリンス」「ハートの庭」のアートな緑が溢れるヴァン・ビューレン美術館の庭園など、それぞれが個性を放っています。
また、ブリュッセルの緑の景観に馴染むストリートファーニチャーのデザインコンテストを開いており、コンテストに受賞すると、応募作品が最低三年間ブリュッセル市内のグリーンスペースに展示されます。
ベルギーのエコ洗剤ecover(エコベール)
ベルギー語で「環境と緑」の意味を示すecover(エコベール)という線剤が古くから人気です。
ecover(エコベール)は、1993年にUNEP(国連環境計画)のグローバル500賞を受賞。
洗浄成分、ボトル、香り全てが植物由来。
洗剤は、食用、洗濯用、住居用、さらにはハンドソープがあります。
最後に
普段、目を向けない外国に焦点を当てることで、世界、そして、自国についての理解をしっかりと深めることができます。
外国の知識は、国交の歴史の区切りの機会に関心を寄せていくと、良いかもしれません。
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