毎日のおしゃれを環境に優しく楽しもう!ファッションにまつわるエコ知識

毎日のおしゃれを環境に優しく楽しもう!ファッションにまつわるエコ知識

皆さんは年にどのくらい服を買いますか?そして、服を買う時に重視するポイントはどんなところですか?見た目やサイズ、価格は気になりますが、環境問題のことを考える人は少ないかもしれません。今回はファッションにまつわるエコの情報をご紹介します。

PETボトルも洋服も原料はポリエステル

まずは、ペットボトルから出来た繊維で作られる服についてです。ユニクロは東レ株式会社と共同で作った、ペットボトル由来のリサイクルポリエステルを使用した商品を2020年の春夏シーズンから販売を開始しました。日本は世界的に見てもペットボトル消費量が非常に多く、十分な回収量が見込まれるので、とても意味のある取り組みと言えます。冬に人気のフリースやプルオーバーには生地の30%にこのリサイクルポリエステルが使用されています。「ドライEXポロシャツ(半袖)」については、グレー・ブルー・ネイビーには38%、ホワイトとブラックには75%が使用されています。これにより、CO2排出量を原油から繊維を作る場合よりも約1/3に抑えることができるそうです。プロテニスプレイヤーの錦織圭選手やロジャー・フェデラー選手などはこのシャツをユニフォームとして着用しており、ユニクロの取り組みに賛同しています。 

(引用URL:ペットボトルからつくられるファーリーフリース、ドライEX ポロシャツ│服のチカラを、社会のチカラに。 UNIQLO サステナビリティ

 生地に使われる繊維はとても細いので、プラスチックからリサイクルして作ろうとすると微細な不純物によって切れてしまい、衣服に使える長さを実現することが難しいとされていました。しかし、各企業で工程の改良が重ねられたことでペットボトルから作られた衣服が製造可能になりました。ユニクロだけでなく、若い女性に人気のアパレルブランドでもリサイクル繊維を使った商品を販売する動きが出ています。そして、ハイブランドの世界でも環境に配慮したサステナブルな商品作りが盛んに行われています。PRADA(プラダ)は、捨てられた漁網やプラスチックをリサイクルしたナイロン「ECONYL®」を使ったバッグのコレクションを発表しました。他にも、GUCCI(グッチ)やSANT LAURENT(サンローラン)など、誰もが知っている多くの有名ブランドが原材料や製造過程全体を見直し、環境負荷の少ない製品設計を開発しています。

前から知っている・利用したことがあるブランドがそのような商品を出していたら、着てみたい!と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。デザインや価格、流行に加え、“環境に優しい”という新しい魅力を持ったファッションを楽しんでみませんか?

参考URL:プラダのリサイクルナイロンを使ったバッグコレクションPrada Re-Nylon (pradagroup.com)サステナビリティに対するファッション業界の取り組みグッチからパタゴニアまで——本当のサステナビリティをめぐる、ファッションの挑戦。 | Vogue Japan

服だけでなく、靴もリサイクル素材で

服だけでなく、リサイクル素材を使ったスニーカーも多く登場しています。Adidasは海岸から収集したごみから作ったリサイクル素材「PPIMEBLUE」などのリサイクル素材シリーズを展開し、それらを組み合わせたスニーカーやウェアを作りました。新しい原油由来のポリエステルを一切使わない「スタンスミス」のモデルや、動物性の素材を使わないヴィーガンスニーカーも発表しています。NIKEも工場廃棄物やプラスチックボトルをリサイクルした繊維を75%使用したスニーカーを作りました。ごみが原料だとは思えないくらい鮮やかでかっこいいデザインがたくさんあります。

参考URL:アディダスの「PRIME BLUE」商品、海洋プラスチック汚染解決に取り組む非営利団体「パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ」との活動について創造力 VS プラスチック|サステナビリティ | 【公式】アディダスオンラインショップ -adidas-

NIKEのサステナビリティに対する取り組み・リサイクル素材使用シューズ ナイキのサステナビリティへの取り組み。Move to Zero. Nike 日本

マイクロファイバーって知っていますか?

一方、使用済みのプラスチックをリサイクルするだけでなく、自然環境に流出させないようにする策も必要です。VOGUEが2021年3月に掲載した記事では、「専門家によると、1回の洗濯で70万から120万のマイクロファイバーが放出されている可能性があり、海洋に流れ着いたマイクロプラスチック全体の35%を占めるという。」というように洗濯による隠れた悪影響が指摘されています。今は洗濯のほぼ全過程を洗濯機で行うので、知らないうちに自分もマイクロプラスチックを下水に流してしまっているかもしれないと思うとショックですよね。

引用URL:洗濯物から出る隠れたマイクロプラスチックをなくす6つの方法。【今週のサステナTips】 | Vogue Japan

一番望ましいのは化学繊維(アクリルやポリエステルなど)の服を着ないことですが、とても多くの衣料品に使われているため、それらを使わないようにすることは難しいことです。そこで、まずは出来るだけマイクロプラスチックの排出を防ぐ工夫をすることが大切です。細かい繊維をキャッチする洗濯ネットや洗濯機に取り付けるフィルター、洗濯物と一緒に入れるだけでマイクロプラスチックの排出を防ぐボールといったグッズを使って、自宅で海洋汚染防止に貢献することが出来ます。

エコもファッションも一緒に楽しむ!

 また、古着を買うこと、1着を長く大事に着ることも有効です。繰り返しの着用や洗濯で繊維が抜けにくくなるため、新しく作られた服を買うよりもエコになります。服を作る段階でも非常に多くの水・染料・資源を使うので、新しく製造される服が減ること自体環境負荷の低減につながるのです。

 買い物をするときに少しエコを意識してみる(どのように作られたのか、自分はこの服を長く着るかどうか)、家でのお手入れを見直してみる、というように、ファッションにもエコと結びつくポイントがたくさんあります。一度にすべてを考えるのは大変なので、出来るところから始めてみましょう!




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