第五回サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアー 参加リポート

第五回サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアー 参加リポート

湘南貿易では昨年2021年より、オーストリアのPlasticpreneur社の小型手動式インジェクション装置を導入し、各種イベントや展示会などでプラスチックリサイクルの実演や、リサイクルプラスチックで作った製品の紹介を行うことで、一般の方々へのプラスチックリサイクルの啓蒙活動を行っています。

今回は、2022年2月4日に、浜松のグランディ浜名湖ゴルフ場にて開催された、第五回サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアーでの、プラスチックリサイクルのデモンストレーション風景をご紹介いたします。

写真:こちらは、朝早くから会場入り口に列を作る熱心なサポーターの皆さん

サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアーとは?

「サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアー」は、2020年9月より開催されている、女子プロゴルファーのためのゴルフトーナメント。
コロナ渦でトーナメントやイベントが減少し、活動の場を失ってしまった女子プロゴルファーを支援するために始められた大会で、今回早くも第五回大会を迎えます。

他のゴルフトーナメントと大きく違うのは、実際にプレイをする選手たちだけではなく、彼女たちを応援するファンの皆様もまた大会の開催に大きな役割を果たしている点です。
ファンはお気に入りの選手の「サポーター」として2万円の参加費を支払って参加登録し、その参加費は会場運営や賞金に充てられるほか、一部は選手に還元されます。
また、サポーターたちはプレーの妨げにならない限り、応援する選手と共にフェアウェイを歩き、グリーン周りの至近距離で迫力あるプレイを観戦することができます。

ファンにとっては、まさに選手と一体となって試合に参加することができ、また、女子プロたちにとっても、コロナ渦で失われつつあったファンとの交流を深めることができるトーナメントということで、ゴルフ界からも大きな注目を集めている大会なのです。

今回は、入り口入場ゲート近くにブースを構え、手動式インジェクション装置を設置。マテリアルリサイクルのデモンストレーションを行ったほか、リサイクルプラスチックで作られる様々な製品を展示して、ご来場のサポーターの皆様に、プラスチックリサイクルについての知識を深めていただきました。

写真左:プラスチックのリサイクルでは、異なる種類のプラスチックを分別して混ぜないことが基本。プラスチック比重の違いを利用し、水に浮くか沈むかで分別が可能です。
写真右:こちらは、今回のデモに使用したペットボトルキャップ。
様々な色のプラスチックを混ぜてリサイクルすると、出来上がった製品は汚い深緑色になってしまうため、質の高いリサイクル製品を作るためには、色による分別が不可欠です。

また、リサイクルプラスチックで作られる様々な製品を展示しました。

左写真:定規                右写真:植木鉢    
洋服用のボタン。中心のゲートと呼ばれる軸から周囲に円状に並んだボタンに樹脂を注ぎ込みます。
使用する時は、ゲートから切り離して使います。

手動式インジェクション装置によるプラスチックリサイクル実演

こちらが、湘南貿易で使用している、Plasticpreneur社の小型手動式インジェクション装置。
インジェクションとは、加熱してドロドロに溶かしたプラスチックを金型に注ぎ込んで冷却し、様々なプラスチック製品を作る成型方法です。ちょうど、溶かしたチョコレートを型に入れて固める様子を思い浮かべていただくと良いと思います。
この小型手動式インジェクション装置は、とてもシンプルな構造の装置でサイズも小型、操作やメンテナンスも簡単という手軽さから、主にアフリカなどの小規模ビジネスを行う企業へ販売されています。

持ち運びも簡単なため、湘南貿易では昨年よりこの装置を導入し、各種イベントや学校へ持ち込んで、皆様の前で実際にプラスチックリサイクルの現場をお見せすることで、リサイクルの啓蒙活動を行っています。

では、プラスチックのマテリアルリサイクルの手順をご紹介しましょう。

まず、プラスチックを注入して成形するための金型を準備します。
今回は、ペットボトルキャップを原料に、ゴルフ用のマーカーを作成します。

こちらの金型、実はプラスチック製です。
もともと「金型」というだけあり、金型は金属製でとても高価、完成にも時間を要するものですが、近年では、吹き込むプラスチックより融点が高いプラスチックを使い3Dプリンタで金型を作成する「デジタルモールド」という手法により、試作品や小規模生産のプラスチック製品用の金型を、圧倒的な低価格・短期間で樹脂製金型を作成することができるようになりました。

今回は、サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアー(TWGT)のロゴを入れた特性マーカー用の金型を使用しました。
左写真:投入口より、リサイクルするペットボトルキャップを投入します。
写真右:投入口の下にあるシリンダーで、投入したキャップを加熱して溶かします。金型の大きさや細かい文字を出すことを考慮して、190度で溶融します。
左写真:樹脂の吹き出し口に、金型をセットします。
右写真:上部にある円形のハンドルを回して、金型に溶けたプラスチックを送り込みます。
プラスチックの充填が完了したら、金型を開けてでき上がったマーカーを取り出します。
圧力が弱かったり、温度が低すぎると金型にプラスチックが回りきらなかったり、逆に温度が高すぎるとプラスチックが発泡して不良品となってしまうため、コツが必要です。
今回は上手くできました!
できでき上ったマーカーです。サンクス・ウィメンズ・ゴルフ・ツアー(TWGT)のロゴ入り。
デモで作成したマーカーは、ツアーへの来場記念としてサポーターの皆様にお持ち帰りいただきました。
湘南貿易エコロジー事業部・エコサポーターとして活動していただいている、ゴルファーの笹原優美プロにも、リサイクルマーカー作りを体験していただきました!

湘南貿易では今後も、様々なイベント・展示会などで、Plasticpreneur社の手動式インジェクション装置によるプラスチックのマテリアルリサイクルの様子を皆様にご紹介していく予定です。




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