再び広まる「量り売り」

再び広まる「量り売り」

ナッツやお菓子などを好きな量を量って購入する「量り売り」。最近の食料品や日用品は個別包装で売られることが多いですが、昭和半ばまではよく利用されている仕組みだったそうです。環境問題への意識が高まる今、容器包装の使用を削減できる仕組みとして再び注目され始めています。

各位企業の取り組み① ナチュラルローソン

 ナチュラルローソンでは、今年の8月26日から洗剤の量り売りの実験販売を開始しました。対象は「ecostore(エコストア)」というブランドの食器用洗剤、洗濯用洗剤、おしゃれ着用洗剤、柔軟剤です。このブランドはニュージーランド発祥で、人と地球にやさしい自然由来の原材料にこだわった商品を多く展開しています。東京都港区にある「芝浦海岸通店」と、渋谷区にある「神宮外苑西店」の2店舗で実験販売が行われています。将来的には店舗数や商品のカテゴリーの拡大を検討しているそうです。

売り場のイメージ、ローソン公式HPより引用
必要な量だけ買える、洗剤の「量り売り」の実験を開始|ローソン公式サイト (lawson.co.jp

各企業の取り組み②:LUSH

 環境及び動物にやさしいコスメブランドのLUSHです。容器の回収を行っているだけでなく、ボディーソープの量り売りもしています。固形になっていて、好きなグラム数でカットしてもらうことができます。種類が豊富なので、少しずつたくさんの種類を買ってみるのも楽しいかもしれないですね!  

各企業の取り組み③:無印良品

 最後は、無印良品です。シンプルな生活雑貨や食料品が人気ですよね。                   東京有明店では、コーヒー豆・ナッツ類・洗剤の量り売りを行っています。食品は重さを量りながら選ぶことができるので、“ちょうどいい量”を買うことができます。洗剤は100ml単位で量り、空のペットボトルや無印の洗剤容器を持参して詰めることができます。

無印良品 公式HP 洗剤の量り売り | 無印良品 東京有明 (muji.com) より引用

最後に、私たちにできること。

本来、日本では江戸時代~昭和半ばごろまで味噌や醤油、日本酒の量り売りが一般的に行われていました。人々は家から持参した容器に味噌や醤油を入れて買っていたほか、日本酒は「通い徳利(とっくり)」という陶器を酒屋さんが貸し出して量り売りされていたそうです。今は手軽な個別包装が主流ですが、エコなシステムが昔から確立されていたのですね。好きなだけお菓子やお惣菜を選べる量り売りは見た目もワクワクしますが、フードロス・容器包装の削減に大きく貢献する画期的な売り方なのです。試したい商品を少量買うことができるのも、個別包装にはないメリットです。

海外では大型スーパーマーケットでも普及していて、スパイス・チョコレート・スープの素・お菓子作りの材料・さらにはペットフードまで豊富に量り売りされています。今はコロナ禍ということもあり衛生上の課題はありますが、このシステムが普及すれば資源の有効活用が大きく進むのではないでしょうか。皆さんもぜひ、近くに量り売りのお店がないか探してみてください!




COMMENT ON FACEBOOK