京都議定書とは何?初めてでも分かる「京都議定書」。歴史、経緯、条約、採択、義務、罰則、途上国などについて

京都議定書とは何?初めてでも分かる「京都議定書」。歴史、経緯、条約、採択、義務、罰則、途上国などについて

京都議定書は条約である

京都議定書は国際条約です。
条約とは国際法にもとづいて成立する国際的合意のことです。
条約は「協約」「協定」「規約」「憲章」「宣言」「交換公文」「議事録」「議定書」と様々ん呼ばれ方をします。

京都議定書は条約です。
どんな条約かというと「温暖化に対する国際的な取り組みのための国際条約」ということになります。

京都議定書が採択されたのは1997年である

1997年に、京都で「国連気候変動枠組条約第3回締約国会議」が開催されました。
かなり長い会議名ですよね。かなり長いので、京都で1997年に地球温暖化について行われた国際会議は「COP3」と呼ばれています。

COP3の「3」は、第3回という意味です。
第1回目は1995年にベルリンマンデート、第2回目は1996年にジュネーブで行われています。

温暖化について初めて「数字」の約束を決めたのが京都議定書である

第1回目は、地球温暖化について「現在の条約では不十分だよね?」「じゃあ、新しい数字で分かる目標を作らないといけないよね」「よし、これからはそういう方向性で行こう!」といったように、各国が未来に向けた合意をしたのみです。

第2回目は、「温室効果ガスの排出量目標を各国で一緒にしちゃう?」「国ごとに設定するなら、不公平にならないようにしないとね」といったように、実際に新しい条約を作るときの中身の話を行ったわけです。ただ、この会議で参加国全員がピタッと足並みが揃う具体案が出ませんでした。

そして、第3回目の京都で行われたCOP3では、先進国の拘束力のある削減目標(2008年~2012年の5年間で1990年に比べて日本-6%、米国-7%、EU-8%等)と数字を明確に規定した国際条約が完成しました。

地球温暖化発の数字目標を定めた国際条約が完成したからこそ、京都議定書は歴史的に大きな意味を持つのです、

京都議定書は途上国には削減義務を求めていない

京都議定書は地球温暖化について先進国の排出削減を取り決めたものです。
なぜ、先進国だけなのか?それは、先進国の産業革命の歴史が地球温暖化の原因となっているからです。先に発展した先進国と、これから発展する途上国で同じ制限をするのは、環境倫理に反すると言えます。

この考えは、気候変動条約の「歴史的に排出してきた責任のある先進国が、最初に削減対策を行うべきである」に明記されている部分になります。

京都議定書の元祖は気候変動枠組条約である

そもそも、地球温暖化に対する条約は「気候変動枠組条約」というものがありました。
正式名は「気候変動に関する国際連合枠組条約」になります。
そして、この「気候変動枠組条約」をアップデートしていく形で、毎年行われたのが国連気候変動枠組条約締約国会議です。

1997年に京都で行われたのが第3回目ということになります。

京都議定書には罰則がある

京都議定書で定められているのは、排出制限なので、排出制限を超えると、目標を達成できていないことになります。そこで、京都議定書では、排出目標が達成できていない国に対して罰則を設けているのです。

京都議定書の罰則

・排出を超過した分の1.3倍が上乗せされます
・排出を遵守するための行動計画を作成する
・排出量取引の参加禁止

最後に

今回は日本のエコの歴史の中でも重要な「京都議定書」について分かりやすくまとめてみました。

国連気候変動枠組条約締約国会議は、2016年で第21回になります。京都議定書が定められた第三回のCOP3ですから、長きに渡って地球温暖化に対する取り組みがなされていることが分かります。

今後、地球温暖化についての知識を取り入れる際に、京都議定書の知識を知っておくと、より地球温温暖化についての理解が深まります。

ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。
また、地球温暖化について分かりやすい情報を知りたい方は、以下の記事もご覧下さい。

参考:「地球温暖化とは」が一気に分かるまとめ集




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