緑の旅行「グリーン・ツーリズム」って一体何?
何も難しく考えることはありません。グリーン・ツーリズムとは、緑を活かした旅行体験のことです。
ECORACYでは、以前に『エコツーリズムとは?エコツーリズムのススメ』や『農作・農地に触れるエコ「アグリツーリズム」について』という記事を書いてきましたが、グリーン・ツーリズムは、エコツーリズムと同義で、アグリツーリズムはグリーン・ツーリズムの一部ということができます。
農林水産省の外郭団体でグリーン・ツーリズムの普及・促進に努める(財)都市農山漁村交流 活性化機構の定義を用いると、
「農山漁村などに長く滞在し、農林漁業体験やその地域の自然や文化に触れ、地元の人々との交流を楽しむ旅」
とされています。
自治体が積極的に行っているものだけでなく、私達が普段何気なく行っているものも、グリーン・ツーリズムに含まれるものは沢山あります。
・ニジマス・イワナのつかみ取り体験
・トマトハウス収穫体験
・青森ヒバの森林浴
・ラフティング体験
・座禅体験
・プロジェクトワイルド(野生動物と共存し自然環境に良い影響を与えることを目的とした環境教育プログラム)
・ノルティクウォーキング体験
・佐久山散策体験
・手作りソーセージと手びねり陶芸体験
・農家民泊巡り
・会報「蔵ジャーナル」発刊
・江戸時代より伝わる塩作り体験
・蕎麦のテーマパーク「そばの里」づくり
・地域伝統食の提供の場としての農村レストラン
・日本一の菜の花畑でのマラソン大会
ぱっと見ただけでも、あらゆるアプローチがグリーン・ツーリズムになりそうですよね。土着の人にとっては当たり前の事が、外部の人にとっては大きな観光価値を生む。
様々なアイデアで、無理なく観光価値を高めていくことが、グリーン・ツーリズムの成功の鍵と言えます。
五感で多感に楽しめるからこそ、観光資源以外の要素がグリーン・ツーリズムには大切
グリーン・ツーリズムの最大のメリットは、「見る」観光ではなく、「遊ぶ」「学ぶ」「癒す」「創る」「考える」「絡む」など、多彩な楽しみを提供することで、大きなインパクトを与えることができるということです。
農林水産省の外郭団体でグリーン・ツーリズムの普及・促進に努める(財)都市農山漁村交流 活性化機構の定義の中に「農山漁村などに長く滞在」とありますが、結果としては、観光してもらった地域をある種の「ふるさと」にしてもらう感覚が大切だと言えます。
なので、観光資源が素朴なものだとしても、その観光資源を提供する「人」、提供する人どうしのネットワークによって、グリーン・ツーリズムは幾らでも輝きを放ちます。
むしろ、グリーン・ツーリズムを「人間関係を構築する」ことに主体を置けば、無理なく、そのままの素材で、来た人を楽しませることができますし、地域の本質をありのまま理解してもらえるはずです。
自然離れが過ぎていたり、デジタル・デトックスをしなければならないくらいデジタル依存になっていり、自然を通して、日常の膿を取り、闇を克服することもできるはずです。単に自然観光資源をエンタメ性抜群に提供するのではなく、観光に訪れた人の悩み等を受け止め、解決に導くようなコーチングやカウンセリグ力なども、観光としての価値になっていくように思えます。
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