ポリプロピレン(PP)とは?特徴・長所・短所・種類など

ポリプロピレン(PP)とは

ポリプロピレン(PP)は、合成樹脂(プラスチック)のなかでも「汎用樹脂」と呼ばれる材料の一種であり、生産量は合成樹脂の中でポリエチレン(PE)に続き第2位となっています。汎用樹脂は、主に日常でよく使われている家庭用品・雑貨・包装材料などに採用されています。

熱可塑性樹脂はチョコレート、熱硬化性樹脂はクッキー

熱可塑性樹脂とは、熱をかけていくと溶けるタイプの樹脂のことであり、一方で熱可塑性樹脂の対極にある熱硬化性樹脂は、熱をかけていくと硬くなっていくタイプの樹脂のことを示します。その性質の特徴から熱可塑性樹脂はチョコレート、熱硬化性樹脂はクッキーと比喩されることが多く、ポリプロピレンは熱をかけると溶けるチョコレートタイプの性質を持った樹脂となります。そのため、弊社で取り扱うプラスチックのアップサイクルができるマニュアル式インジェクション装置では、熱可塑性樹脂を用いています!

ポリプロピレンの長所

ポリプロピレンはプラスチックとしては最も軽く、低コストで量産が可能なので、家庭用品・雑貨・包装材料などによく使われています。

・軽量性が高い
・耐熱温度が高い
・耐薬品性に優れている
・機械的強度に優れる
・低コストで大量生産が可能
・表面は硬く、なめらかで傷がつきにくい
・加工性が良く、射出成形や押出、ブロー成形など様々な成形法に対応可能
・無色のフィルム加工が可能

上記の特徴を活かし、コンテナやポリタンク、電子レンジ用の食品トレイ等様々なところで使われています。

ポリプロピレンの短所

・耐候性に乏しい
・接着しづらい
・印刷しにくい

対候性は添加剤、接着性は表面を下地処理(表面を改質したり、粗したりする)することで接着性を改善できますが、金属を接着するほどの強度は難しいです。

ポリエチレン(PE)との違い

共通点

・共に炭素と水素からなるポリマーである
・熱可塑性樹脂であり、安いコストで大量生産が可能
・絶縁体である
・比重が軽い(ポリプロピレン:0.9、ポリエチレン:0.95)
・吸水率が低いため、寸法安定性が良好
・誘電率が低く、高周波材料として使われる。
・表面光沢があり外観性が良く、硬度もある
・無臭、無毒
・ヒンジ特性、加工性、化学的・電気的特性が良い

異なる部分

・ポリプロピレンは硬く、ポリエチレンは柔らかい
・耐候性はPEの方が優れているため、PEは屋外でも使用可能
・耐熱温度はポリプロピレンの方が優れている
・融点はポリプロピレンの方が高い
・PPは無色に近く透明。PEは半透明で乳白色

ポリプロピレンとポリエチレンの特徴的な違いは、透明性や耐熱性にあります。
PP・・・フィルムやシート、日用品、電子レンジ用タッパーetc,
PE・・・水道管、ガス管、線被覆、鋼管被膜etc,

ポリプロピレンの用途

ポロプロピレンは特徴毎に様々な用途がございます。

安価に量産可能おもちゃ、家電製品や自動車の部品、ごみ箱などの雑貨品、DVDなどのケース、工業用コンテナ、注射器シリンジ、包装容器
高い耐薬品性化学機器製品、コンテナ類、哺乳器具
機械強度に優れる自動車部品(バンパーなど)
無色のフィルム加工が可能お菓子などの包装

非常に軽いことから、主にパッケージデザインの素材としてなじみ深いPPですが、実際はその使用範囲は非常に幅広く、最も多く使用されているプラスチック素材の一つと言っても過言ではありません。

優れた環境性

ポリプロピレン(PP)は環境にも良い素材として有名です。たとえば、生産加工時の二酸化炭素排出量がアルミや鉄に比べ半分以下であったり、リサイクル可能なプラスチックであるため、たとえ燃やしたとしても元々ポリプロピレンの分子は炭素と水素から出来ており、完全燃焼させれば水と二酸化炭素しか出ません。また、ポリプロピレンは薄膜化した製品でも丈夫なため、ドリンクカップなどに使用され輸送時の費用コストダウンと共に輸送排出ガスの低減にも役立っています。

湘南貿易の取り組み

弊社ではPETキャップなどのプラスチックをアップサイクルできる機会マニュアル式インジェクション装置を用いて、イベント出店や学校への出張授業等様々な取り組みを行っています。
プラスチックから作れるものは定規やカラビナ、お皿など日用品から便利グッズまで様々で、座学ではなく体験型の教育により小さなお子さんから親御さん世代まで楽しんで”リサイクルの今”を学んでいただいております!

イベント出展や出張授業のご依頼、その他機械に関するお問い合わせはぜひこちらから!




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