様々なプラスチックをアップサイクル!Plasticpreneur社製 マニュアル式インジェクション装置

オーストリアにあるPlasticpreneur社は、”From plastic waste to value /廃プラスチックから価値あるものへ“とし、簡単にどこでも、誰でもリサイクルできる装置を提案しています。その1つがマニュアル式インジェクション装置で、手動でプラスチックのアップサイクル(他のものに生まれ変わらせて価値を持たせること)ができる装置です。ペットボトルキャップやPPバンド(段ボール箱などを運びやすくするために使うポリプロピレン製のバンド)、クリアファイルなどあらゆるプラスチックをアップサイクルできます。実はEcoracyにある他の記事や湘南貿易のニュースでもこの装置が登場していましたが、今回はこの装置をメインにご紹介します。

プラスチックはチョコレートと同じ。溶かしで金型に流し込むだけ!

まずは使用方法についてです。30mm以下の大きさにしたプラスチックを画像にある①から機械に入れると、②の部分で加熱されます。プラスチックの中にも様々な種類があり、それぞれ溶ける温度が異なるため、温度を約230~300℃の間で調節して、ドロドロの樹脂にしていきます。台に金型を置いて③の抽出口と合わせ、④のハンドルを回して圧力をかけることで金型に樹脂を入れます。樹脂は金型に入るとすぐに固まるため、すぐに完成品として取り出すことができます。金型を変えるだけで、定規やゴルフティー、ペットボトルホルダーなどといった様々なものができます。板チョコを溶かしてカップチョコを作るイメージです。

形や製品の種類だけでなく、色も自在に変えることが可能です。ただし、色をきれいに出すためには分別が欠かせません。下にあるペットボトルホルダーと無分別の樹脂の写真を比べていただいても、その違いがはっきりと分かると思います。

金型の形次第で様々なものを作成可能です。
カラビナや定規等の日用品からゴルフマーカーなどのスポーツ用品、さらにはイベント時にキーホルダー等をノベルティとして作成することも。

また、このPlastic preneur社では、プラスチックを手動・電動で破砕する機械や、インジェクション装置よりも大型のパイプなどを作ることができる加工装置なども製造されています。

小型破砕機
小型押出機

リサイクルを身近に、簡単に!

「プラスチックを他のものにリサイクルする」というと、何となく時間とたくさんの工程を要するイメージがあるかもしれません。あるいは、お店で手に取った商品に「再生プラスチック使用」と書いてあっても、ピンとこないなとスルーしてしまった経験がある方もいるでしょう。一方で、その場ですぐにリサイクルを行えること、その工程を直接見られることがこの装置の魅力です。正しい分別がどのようにリサイクルにメリットをもたらすのかがわかると、日ごろの生活で意識してみようと思えるのではないでしょうか。この装置によってプラスチックのリサイクルや分別の必要性をとても身近に感じることができるため、湘南貿易では、セミナーや展示会でこの装置を使った実演やリサイクル製品の紹介を行っています。分別はプラスチックに限らず、すべての「ごみ」を「資源」にするために非常に重要です。少しずつ分別やリサイクルに協力できる人が増えていくことが私たちの願いでもあります。

最後に、本装置を使った製品製造の動画を配信中!ぜひご覧ください。

YOUTUBE:ECORACY




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