レジ袋に考えるエコについて

レジ袋に考えるエコについて

「レジ袋」はエコのやリサイクルの題材としてよく挙げられますよね。これは、レジ袋があまりにも私たちの生活に馴染んでいて、リサイクルや省資源化も分かりやすく、素材もリサイクルしやすいという点に理由があると言えます。

そこで、今回はレジ袋のリサイクルについての知識を掘り下げていきたいと思います。

なぜ、レジ袋のリサイクルが大切なのか?

一般的に各所で日本では年間約300億枚ものレジ袋を消費されていると言われてます。この数字の妥当性がいろんなところで議論されています。統計に含まれていないレジ袋を含めると、さらに大きな数字であるとも言われています。

レジ袋1枚につき約20mlの石油を使います。年間300億枚×20ml=6億ℓになります。

2リットルのペットボトル30億本分の石油が使われている計算になりますから、レジ袋のリサイクルは馬鹿に出来ないと考えることができますよね。また、日本の1日あたりの原油輸入量は、6億8600ℓなので、レジ袋の大幅削減は大事な輸入資源を守ることにもなります。

レジ袋のリサイクルに成功した千葉大学生協

千葉大学生協では、配布されていたレジ袋の有料化を2006年から提案し、それ以降、1枚5円で販売されるようになっています。

大学生協店舗は年間110万人以上が利用し、現在、レジ袋の購入数は年間約7000枚で、平均購入率は0.5%未満にまでに減っているといいます。

コミュニティ全体の環境意識によって、「レジ袋がそもそもなくて当然のようなシステム」が成り立っているのはとても素敵ですよね。

レジ袋辞退率は急激に増加している

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皆さんは「レジ袋辞退率」という数値をご存知でしょうか?「レジ袋辞退率」は、日本チェーンストア協会が出している数値です。

レジ袋辞退率は、2002年にはわずか8.03%にも関わらず、15年後の2017年は54.02%まで上昇。「レジ袋の無駄な利用はなるべく控えよう」という意識に加え、レジ不使用時の消費者としてのメリットが明確に打ち出されている点も、数字の増加に繋がっていると言えます。

10月5日は「レジ袋ゼロの日」

「レジ袋ゼロの日」は、2002年に、日本チェーンストア協会が ゴミ減量のために買物袋の持参を呼びかけるために制定されました。

先ほど、日本チェーンストア協会のレジ袋辞退率の統計をご紹介しましたが、あの統計も2002年からスタートしていますよね。

レジ袋有料化が条例で初成立したのは2008年

2008年に東京都杉並区が全国で初めて、条例でレジ袋の有料化などをスーパーなどの事業者に義務づけました。

海外ではプラ袋が全面禁止

イタリアでは、2011年1月1日から、プラスティック製の袋が全国的に禁止されています。また、アメリカのカリフォルニア州では、2014年にレジ袋使用禁止法が成立、スーパーマーケットのカルフール(世界規模のスーパーマーケットチェーン)ではレジ袋を撤廃しました。

レジ袋は繰り返す使うことで汎用性の高い袋になる

『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』等の環境問題系著書で知られている武田邦彦さんは、レジ袋は資源を繰り返し有効に使えるものとして、レジ袋削減活動に異を唱えています。

また、レジ袋のリサイクルは、「レジ袋toレジ袋」リサイクルシステムも存在します。

つまり、レジ袋を利用しないことも大事ですが、レジ袋は常に生産され続けるわけですから、リサイクル循環を上手く回すような視点も非常に大事になります。

レジ袋はいざあるといろんな使い方ができます。長い間利用し、きちんと利用することで、他の袋を使わずに環境負荷を与えないと言う子とも言えます。

福助鋼業株式会社で取り組んでいるレジ袋リサイクルシステムでは、レジ袋をゴミとして焼却するよりも約57%のCO2削減効果を可能にしているとしています。

何事もバランスが大事ということですね。

レジ袋を食べる幼虫

ケンブリッジ大学がスペインのカンタブリア生物医学・バイオテクノロジー研究所との協力で行った研究では、ミツバチの巣の寄生虫として知られるオオハチミツガ(Galleria mellonella)の幼虫が、プラスティックを食べて分解できることを突き止めました。

研究チームがビニール袋の中に100匹ほどの幼虫を入れたところ、約12時間後には、なんと92mgのプラスティックが消滅していたと言います。

プラスティックを減らす視点において、バイオな視点がより開拓されていきそうです。

最後に

レジ袋はエコの対策として、非常にシンプルに取り組める構造があり、リサイクル対策の中で目立っているという要素もあるように感じました。

もちろん、石油はいろんな製品に使われていますので、レジ袋のリサイクルだけでなく、多くの点で、安定的にエコの意識を高めて行動できるようにすることが大切です。

ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。

<参考資料>
・「レジ袋は“悪者”か?エコバッグ礼賛に異議あり|日経ビジネスオンライン」
・「レジ袋 – 『地球温暖化白書』」
・「大学生協のレジ袋有料化による基金を活用 学生がタンブラーを製作・販売|毎日新聞」
・「日本チェーンストア協会の環境問題への取り組み│日本チェーンストア協会」
・「スーパー・コンビニのレジ袋、受け取りますか?辞退しますか?(井出留美) – 個人 – Yahoo!ニュース」
・「「レジ袋ゼロ運動」について|三重大学」
・「レジ袋toレジ袋|福助工業株式会社」
・「ポリ袋を食べるイモムシ発見 ごみの削減に期待|朝日新聞」
・「「プラスティックを食べる幼虫」は、環境汚染対策の切り札となるか?|WIRED」




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