CSR活動はどんなことをしてるの?広報担当者が知っておきたい企業CSR活動事例
企業が社会に対して責任を果たす活動であるCSR。では、いったい日本ではどのようなCSR活動がなされているのでしょうか?
以前、ECORACYでは「CSR活動って何?エコの活動?CSR活動の基本とヨーロッパのCSRについて」という記事でCSRについて分かりやすくまとめていますが、今回は具体的な活動をピックアップしていきたいと思います。
福祉施設の製造委託
会社の仕事をアウトソーシングすることもCSR。
楽天が1998年から開催している「ショップ・オブ・ザ・イヤー」の中には、CSR賞というものがあります。これは、楽天ショップの中から、ネット上に限らず、優れた社会貢献活動を行ったショップへ贈られる賞です。
2015年に「ショップ・オブ・ザ・イヤー」のCSR賞に選ばれたのは、ギフト向けパジャマECを運営するフレックスで、行ったことは…
「パジャマ袋」などギフト用包装材の一部の製造を、福祉施設に委託
するというもの。福祉施設などの「仕事をできる内容が限られていて、でも、仕事をしたい」という地域社会のニーズに答えるもので、企業として社会的な責任を果たす活動と言えますよね。
アウトソーシングは上手く利用すれば、企業側も安価でフットワークの軽い委託先を見つけることができます。そして、委託先からすれば、満足に値する仕事内容と受注金額になっているため、双方が幸せになれるのです。
研修会やワークショップなどのノウハウの橋渡し
栃木塗装青年会は、
宇都宮市教委学校管理課の学校業務を行う職員12人に対して、塗装の知識と技術を指導
しました。いわゆる研修やワークショップです。
学校職員は校舎や遊具などの塗装作業も多いため、栃木塗装青年会がCSR活動の一環として宇都宮市教委学校管理課に提案したことがきっかけのようです。
地域社会に対して、自社のノウハウを講習することはありますが、実務に直結する点へ貢献したことが大きいですよね。
賞を作り、社会進出への手助けをする
先ほど取り上げた楽天の「ショップ・オブ・ザ・イヤー」のCSR賞ですが、そもそも、楽天の「ショップ・オブ・ザ・イヤー」自体がCSR活動と言うこともできますよね。
ここでは、大手化粧品メーカーの日本ロレアルのCSR活動を紹介したいと思います。
日本ロレアルは日本ユネスコ国内委員会と、日本の若手女性科学者が研究活動を継続できるよう支援することを目的として「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」開催
しています。この賞はロレアルの製品をPRするためのものでもなければ、ブランドメッセージをアピールするためのものでもなく、「グローバルで女性科学者の割合がわずか30%と言われるサイセンスの世界」という社会に対して、責任を果たす活動としています。
世代間倫理の観点からも、賞を設置し、社会進出をバックアップすることはとても良いことですよね。
誰もが分かりやすい環境を使ったCSR活動
大手ゼネコンの鹿島は、
書籍販売関連会社である八重洲ブックセンターの八重洲本店屋上でミツバチを飼育する都市型養蜂
をしています。このように、既存の建物に対して、自然を取り入れるということも地域の緑を守るというCSRの一つです。新しい建物を建てる作業は、元来の自然環境に介入することを意味しますから、自然を取り入れることはCSR活動としては理にかなっています。
見た目でぱっと分かるCSR活動ですし、ずっと残り続けるものでもあります。その分、企業側からすれば、メンテナンスなどが大事になっていきます。
屋上緑化もその1つと言えます。屋上緑化についてはECORACYで以前に「ビル・建物に緑化!?緑が綺麗な商業施設・オフィス11選」で事例を紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてみて下さい。
CSR活動は様々
今回は、企業のCSR活動について具体的な事例を述べて、そこからCSR活動について掘り下げてきました。
社会的責任を果たせるものであれば、何でもCSR活動になり得るということです。自社のノウハウやスキルなどが思ってもみないところで社会的に価値を持つことも多くあります。もちろん、公開できないノウハウやスキルもあるかもしれませんが、CSR活動はもっと自由な発想で考えても良いと思います。
通信会社は学校教育分野でのICT活用を研究するために産官学連携を推進したり、教育の会社は文化・芸術の振興を目的とした投資を積極的に行ったり、食品会社は農業や漁業の課題を解決するための活動を行ったり、建築会社は自然保護のための活動行うのがベタでありますが、ベタじゃないCSR活動をすることで、それが結果的にニュースとして取り上げられやすいネタになり、広報的にも成功することに繋がります。
ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。
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